〜認知症ケアの事例検討会を経てチームケアを統一〜

「ご利用者が笑って感謝やねぎらいの言葉を言って下さるようになる」

先日あるご利用者の認知症ケア事例検討会をチームでとり組み、約2週間が経ちました。
対象者はAさんという女性のご利用者でアルツハイマー型認知症を患っており数カ月前に当苑に入所されました。
ご家族様によると『入所前にいた施設では特に入浴時激しい介助抵抗や暴力もみられ大変でした。』との事でした。
確かに入所後数週間は聞いていたような状態であったため職員は自分達の身も守りつつ何とかシャワー浴などで対応して情報収集をしてきました。

そんな中で事例検討会をすると、Aさんの認知力は想像よりも高いが見当識の力は低く、ご本人様が行動の途中で何をしているかよく忘れることが分かってきました。

そこでチームとしてやっていくことを以下の様に決めてみました。

  • 本人様の意志を尊重し、よかれと思っての無理はしない。
  • 本人様の認知力を考えると出来るだけ同性介助で衣類着脱に携わる。
  • なるべく最初の順番でお誘いする。(多くの人に入ってもらう現状で後半は職員の気持にも余裕がなく無意識的に急いでしまうため)
  • 風呂の日は事前に何度か声かけしできれば入浴直前にトイレに行く。

 

これらを実際に皆でやってみて徐々にではありますが笑顔で会話し、介助を受け入れてくださる場面が増えてきました。
また介護抵抗としての暴力は少なくなりむしろ頼ってくださる場面が増えました。
更に最近は介助に対して労いの言葉を下さることもあります。まだ全てが上手くいきませんが現場は確かな手ごたえを感じながら頑張っています!
何よりも介護員として嬉しかったことは他施設で成し得なかったことが豊明苑でできつつあることで同時に少しだけ誇らしくも思いました。
またご本人様がよく自分たちを受け入れて下さりつつあることを心より感謝します。

 

ではまた!